レオパードゲッコー

ヒョウモントカゲモドキの命に関わる病気について!原因と対策を説明します!

こんにちは、ユーレプタイルズです!

爬虫類の中でも飼いやすいヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)ですが、注意しないといけない病気があります

一歩間違えば全滅の危機の可能性も!

特に『細くなってきた?』と思ったときや『体の形が前と違うかも…?』と思った時などは早急な対応が必要な事があります。

今回はそんなヒョウモントカゲモドキの命に関わる病気について説明していきたいと思います。

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ヒョウモントカゲモドキの重大な病気とは?

ヒョウモントカゲモドキの命に関わる病気には以下のようなものがあります。

 

・クル病

・クリプトスポリジウム感染症

・腫瘍

・腸閉塞

上記に限らず、普段と違うな・おかしいなと思う事があれば早急にエキゾチックアニマルの受診が可能な動物病院に行ってくださいね。

それでは一つ一つの説明をしていきたいと思います。

 

 

クル病

症状

クル病とは、骨の石灰化異常により、骨の変形や骨折が起こってしまう病気です。

初期の症状としては、食事量低下・活動量の低下・痩せ・痙攣などがあります。

しかし悪化の一途をたどってしまうと、最終的には体のさまざまな部分の骨の異常が起こり、曲がってしまったりコブのようになってしまったり、骨折したりします。

異常が起こってしまった部分によっては歩行障害や、口が閉じなくなってしまう事による摂食障害などが起こる原因となる事があります。

異常が出現しているのにそのままにしてしまうと、最悪の場合命を落とすことにつながります。

原因

これはヒョウモントカゲモドキに限らず、実は人間にも起こる可能性がある病気でもあるのですが、原因としてはビタミンDやカルシウムの欠乏ですね。

カルシウムとリン(ミネラルの一種)は拮抗する関係にあり、どちらかを取りすぎてしまうと、どちらかの吸収を阻害されるという関係にあるのですが、生餌や乾燥コオロギなどにはリンの割合が多く、昆虫をそのまま餌として与えるだけではカルシウム不足となってしまいます。

予防方法

クル病の予防法は、上記の通りカルシウムとビタミンを意識して与える事です。

ダスティングと言って、生餌に直接上記のような粉末のカルシウム・ビタミン剤を振りかけて、それをヒョウモントカゲモドキに食べてもらいましょう

 

サプリメントがかかっているから拒食に繋がるという事は私自身は経験がなく、あまり聞かないのですが、もしそのような事があった場合は、生餌と共に人工フードも与える事で解決すると思います。

クリプトスポリジウム感染症

症状

主な症状は下痢や嘔吐です。

また、餌を食べているにも関わらず、どんどん痩せてきてしまう事もありますし、急速に痩せが見られなくても、最終的には通常のヒョウモントカゲモドキからは想像もできないほどやせ細ってしまいます。

原因

クリプトスポリジウムという寄生虫に感染する事で発症してしまいます。

胃や腸といった消化器官へ寄生し、そこで繁殖するために嘔吐や下痢の症状が出現します。

感染症なので、多頭飼いをしている飼育者の方は、他の爬虫類にも感染させないために、感染した個体のケージ・使用していたピンセット・水飲みなどの直接唾液や糞が付く可能性があった物品については破棄し、以降は感染した個体専用の物品を単独使用する必要があります。

また、感染した個体の糞や吐瀉物が感染源となる場合もあるため、ケージの掃除も感染個体と非感染個体とを連続して行う事のないように気を付けてください

クリプトスポリジウムに感染してしまった子は90%の確率で命を落としてしまいます。

また人間にも感染する可能性があるようなので、爬虫類を触ったあとは必ず手洗い・消毒をしてくださいね。(人間はお腹を下す程度で、死に至ることはなさそうです)

対策

クリプトスポリジウム感染は予防ができません。

感染した個体を家に持ち込まない事に限られてくると思います。

また、野生のコオロギなどを食べさせていると、コオロギから感染する可能性もあるようです。人工繁殖された清潔な生餌を食べさせるようにしましょう。

ペットショップやブリーダーから購入する際に、痩せていたり便の正常が普通でないような子であれば、お迎えする事は避けるべきだと思います。

また、お迎え直後の子はしばらく他の爬虫類から隔離しておくとよいでしょう。

高い確率で命を落としてしまう病気ではありますが、治療し治る事もまれにあるようです。やはり異常を発見したら早めの受診が必要ですね!

腫瘍

症状

皮膚上にできものができたり、皮膚の色が一部大きく変化する事などで発見できます。

腹腔内に腫瘍があれば、食欲不振腸閉塞などの症状も起こります。

何もせずとも治るものや、それ以上増加しないものなど・細菌感染による膿瘍などは、結果的に良性のできものだったと判断できますが、ヒョウモントカゲモドキの皮膚や内臓に増殖したり、弱ったり命を落とす事になってしまったものは、悪性腫瘍と言えるでしょう。

 

対策

腫瘍に対して自宅でできる対策はほぼないと思われます。

見つけ次第急いで病院に連れていく事が第一です。

また、レモンフロストというモルフに悪性腫瘍ができやすいという事が2017年頃に発表されました。現在は『レモンフロストの交配は推奨されない』とされていますが、購入希望者は現在でも居ます。

ペットショップでレモンフロストを売っていても買わない事もヒョウモントカゲモドキを守るためにも重要な事だと思います。

 

悪性腫瘍ではないですが、細菌感染などは、ケージに顔をこすりつけるヒョウモントカゲモドキの特徴的な仕草や脱皮行動のせいで、顔面に起こる事も多いので、ヒョウモントカゲモドキのケージ自体の清潔を保つことも大事です。

腸閉塞

症状

腸閉塞とは、ヒョウモントカゲモドキの腸がなんらかの原因により塞がったり、狭窄してしまう事で、排泄障害が起こる事です。

症状としては、腹部が普段より膨らんでいる便が出ない吐き戻し食欲不振になるなどがみられます。

原因

床材の誤嚥消化不良や便秘腹部の腫瘍が腸を圧迫するなどの原因で起こることがあります。

もともと身体が小さく、その分腸も細いので、腸閉塞を起こしてしまうとヒョウモントカゲモドキの苦痛はかなり大きいと思われます。また、腸の動きにも個体差があり、ある子は大丈夫な環境でも、別の子は腸閉塞になってしまう、という事もあるでしょう。

対策

床材の誤嚥に対しては、床材をペットシーツやキッチンペーパーに変えるのがよいでしょう。現状これらを誤嚥してしまった事はありません。

しかしこの床材はレオパの床を掘りたい!という希望は残念ながら叶えてあげられません。床を掘らせてあげつつ、安全な床材というのは難しい気もしますが、粒子の大きいハスクチップなどは、明らかに餌とは違うと判断しやすそうですし、誤嚥が起こりにくいと思います。

ちなみに筆者は基本的な床材はペットシーツで、たまにソイルのような土素材の中で過ごしてもらい、床を掘るなどのストレス発散をしてもらっています。

 

消化不良や便秘に対しては、まず室温や湿度が適切か・床の温度をパネルヒーターなどで一部高めの温度にする事が出来ているかを見直してください。

それでも結果的に消化不良や便秘になってしまった場合は、温浴をおすすします。

温浴は、ぬるめのお湯にヒョウモントカゲモドキを浸けてあげる事です。水位はあまり高くしないでくださいね、水に顔が浸かってしまうほどの水位は危険です。

温浴中は事故が起こらないように、必ずそばに居て見守ってください。

それでも排便がない時や、便の形状がおかしい時は、整腸剤を摂取するなどもいいのですが、やはり自己判断で整腸剤を与えるよりは病院で処方されるものを適量服用させるのが良いでしょう。

 

腹部の腫瘍が腸を圧迫する事に対して、飼い主ができる事はないので、この場合も早急に病院に連れて行ってください。

まとめ

ヒョウモントカゲモドキは、飼育がしやすくおすすめの爬虫類ではありますが、やはり生き物には病気は付きものです。

とにかく、おかしいなと思った時は、病院に連れて行ってあげてください

今回説明した4例の病気の中には、治療ができれば治るもの・治らないものどちらもあります。

日々のヒョウモントカゲモドキの観察をしっかりして、病気の早期発見・早期治療をしてあげられたら良いなと思いますし、

もし治らない病気に掛かってしまったら、最後の時まで今以上に幸せな毎日を送れるように、お世話をしてあげてほしいなと思います。