モリアオガエル

モリアオガエルの生態と飼育方法を徹底解説!必要な環境とエサの選び方

モリアオガエルは日本の森林地帯に生息する美しい両生類で、鮮やかな緑色の体と独特の生態が魅力的です。このブログでは、モリアオガエルの特徴から飼育方法まで、彼らについて詳しく解説していきます。自然の中に潜む不思議な生き物の世界を、一緒に探求しましょう。

1. モリアオガエルの特徴

モリアオガエルはアオガエル属に分類され、名前の由来は「森に住むアオガエル」という意味です。漢字では「森青蛙」とも表記され、彼らが好む自然環境を表現しています。かつてはシュレーゲルアオガエルと同種だと考えられていましたが、研究が進むにつれて別種として認識されています。

外見とサイズ

モリアオガエルの体は明るい黄緑色をしており、太陽の光を浴びるとその美しさが際立ちます。背中には斑点があり、地域ごとにさまざまな色合いが見られます。
オスのサイズ: 約42~62mm
メスのサイズ: 約59~82mm

一般的に、メスの方がオスよりも大きいことが特徴です。モリアオガエルは日本の両生類の中でも比較的大型で、特にヒキガエルに次ぐ大きさを誇ります。

視覚の特徴

モリアオガエルの目は金色をしており、周囲の動きに敏感です。夜行性であるため、暗闇の中でも獲物をよく見つけることができます。このため、彼らは主に夜に活動する傾向があります。

鳴き声の特徴

オスのモリアオガエルの鳴き声は繁殖期に特によく聞かれ、「コロロッ」という低い音が特徴です。この鳴き声は地域によって微妙に異なるため、他のカエルとの共存環境でも容易に識別でき、特にシュレーゲルアオガエルとの鳴き声の違いを聞き分けることが可能です。

2. モリアオガエルの生態

生息地

モリアオガエルは、日本の本州や佐渡島に広く分布しており、特に日本海側で多く見られます。太平洋側ではその個体数が少なく、彼らは湿度の高い森林を好んで生息します。モリアオガエルは樹上での生活を好み、都市部などの人工的な環境ではほとんど生息せず、自然が豊かな場所を選ぶ傾向があります。

活動時間帯

主に夜行性であるモリアオガエルは、日中は葉や石の間で静かに過ごすことが多いですが、雨が降ると湿度が上がり活発に動き始めます。繁殖期の4月から7月には池や沼に集まり、オスが盛んに鳴いてメスを引き寄せる行動が見られます。

冬季の行動

気温が10度以下になると、モリアオガエルは冬眠に入ります。冬眠中は土や落ち葉の下に身を潜め、新陳代謝がほとんど行われず、約4ヶ月の間、活動を休止します。この冬眠は温暖になる3月後半まで続きます。

繁殖のプロセス

モリアオガエルの繁殖行動は非常にユニークで、樹木の上に泡状の卵塊を産むスタイルが特徴です。この繁殖方法は、環境への特殊な適応を示しています。繁殖期にはオスが特有の鳴き声を発し、メスを引き寄せるこの声も彼らの生態の重要な要素です。

繁殖期には、オスが「コロコロ」や「クックック」といった独特な鳴き声を使い、メスを呼び寄せます。交尾の際、オスはメスの背にしがみつき、水際の枝先で泡状の卵を産みつけるという独自の行動が特徴です。この時、他のオスが集まることも多く、まるで団子状になることもあります。

食生活

モリアオガエルは肉食性で、主にコオロギやクモ、蛾などの昆虫を捕食します。木の上での生活に適応した手の吸盤を利用し、素早いジャンプで獲物に近づきます。

成長

卵の直径は約2.6mmで、孵化した後はオタマジャクシとして約51mmに成長します。オタマジャクシから成体になるまでには、約1ヵ月を要します。

4. モリアオガエルの飼育環境

モリアオガエルは樹上性のカエルであり、特に森の中の木々や水辺に生息しています。そのため、飼育環境も自然に近い形を意識することが重要です。以下に、モリアオガエルのための適切な飼育環境の構築に必要な要素を紹介します。

飼育容器の選び方

モリアオガエルを飼育するための容器としては、以下の2種類が推奨されます。

爬虫類用ケージ

前面が開くタイプのケージ(例:45cm x 30cm x 36cm)がおすすめです。縦長のケージを選びましょう。

上記リンクのジェックス社のグラステラリウムは、以下の特徴があります。

●メンテナンスがしやすい、大きく開く前面扉
●生体の脱走を防ぐロック機能付き。
●トップカバーはメッシュタイプで通気性抜群

爬虫類両生類の飼育において、おすすめ中のおすすめのケージとなります。

バックグラウンド(背面の壁)が初めから付属しているので、購入した瞬間からテラリウムを楽しむことができます.

プラケース

爬虫類用ケージよりも軽く、持ち運びがしやすいです。ただし、鑑賞性が欠けるのがデメリットです。

床材と湿度の管理

モリアオガエルは湿度を好むため、床材には高い保湿性を持つ以下の素材を選ぶと良いでしょう。

床材を使用することで、地面が湿った状態を維持でき、カエルも安心して過ごすことができます。

おすすめは爬虫類両生類専用のテラリウムソイルです。

これ買っておけば間違い無いです!

※外の土を使用しても良いですが、ダニなどが発生する原因となるため、市販の床材を購入することをおすすめします。

レイアウトの工夫

モリアオガエルは、木の枝で生活する特性があるため、レイアウトには以下を考慮します:

  • 枝の配置: カエルがしっかりと捕まれる太さの枝を縦に並べ、固定します。これにより、立体的な移動を楽しむことができる環境を整えられます。
  • 観葉植物やコケ: 観葉植物やコケを取り入れることで、見た目にも美しいビバリウムを作ることができます。植物は湿度を保ちつつ、自然な隠れ家を提供します。

枝などはたくさん種類があるため、気に入ったデザインのもを購入すると良いでしょう。

以下、私がおすすめする商品を載せておきます。

温度管理

モリアオガエルは比較的涼しい環境を好み、適した飼育温度は15度〜26度です。特に暖かい季節では温度が高くなりがちなので、次の対策を考慮してください。

夏場はクーラーを使用し、温度管理を行う。

冬場については、以下のようなアイテムを使用して温度管理をしましょう。

  • ヒーターの使用: 冬季や急激な温度変化を防ぐため、上部から全体を加熱できる「暖突」や「パネルヒーター」を利用すると良いです。両方つける必要はないと思っています。樹上性のカエルなので、上につける暖突のほうがおすすめです。
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  •  サーモスタットでの温度管理: 温度が適切に保たれるよう、定期的に確認し、適宜調整します。暖突やパネルヒーターが効きすぎてケージ内の温度が上がらないように自動で暖突やパネルヒーターの電源をつけたり消したりしてくれる優れものです。

水入れの設置

モリアオガエルは皮膚から水分を吸収するため、全身が浸かることができるサイズの水入れを設置します。水は毎日新しいものに交換し、清潔な状態を維持しましょう。水を用意することは、彼らの健康を守る重要なポイントです。

これらの要素を踏まえて、モリアオガエルにとって快適で健康的な飼育環境を整えてあげましょう。

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5. モリアオガエルの餌と給餌方法

モリアオガエルの健康を保つためには、適切な餌を与えることが極めて重要です。このセクションでは、モリアオガエルが好む餌の種類や、効果的な給餌方法について詳しく解説します。

主な餌の種類

モリアオガエルは昆虫食性が強く、以下のような生きた昆虫を主食として与えることが一般的です。

  • コオロギ
  • デュビア
  • ミルワーム

これらの昆虫は、モリアオガエルが必要とする栄養素をバランスよく含んでいます。

上記の餌はネット通販で購入することが可能です。

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※野生で捕まえてきたバッタやコオロギを与えて育てることも出来ますが、病気や寄生虫に感染するリスクがあるため、やめておいた方が良いです。

人工餌の利用

モリアオガエルは生きた餌の他にも、人工餌を食べる習慣をつけることができます。

生きた昆虫が苦手な方におすすめです。

特に、ベルツノガエル用の人工飼料は栄養価が高く、試してみる価値があります。初めは生きた餌を与えて慣れさせ、その後、人工餌へと徐々に移行するアプローチがおすすめです。

給餌のテクニック

モリアオガエルは視覚で餌を捕らえるため、餌を動かしてあげることが食欲を刺激します。以下の手順で給餌してみましょう:

  1. ピンセットで餌を掴む。
  2. 餌を軽く揺らし、モリアオガエルの目の前で動かす。

この方法で、餌を認識しやすくなり、食べる可能性が高まります。この際、生きた餌のサイズには注意し、モリアオガエルの大きさに合ったものを選ぶことが大切です。

給餌の頻度

モリアオガエルの成長や活動量によって、給餌の頻度は異なります。一般的には、以下のようなスケジュールが推奨されます:

  • 幼体の場合:1日1回
  • 成体の場合:2-3日に1回

ただし、与える餌の量は、カエルが一度に食べきれる量を考慮して調整してください。過剰に餌を与えると、健康に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

まとめ

モリアオガエルは、日本独自のカエルとして知られ、その美しい緑色の外見と興味深い生態から多くの人々に人気を集めています。本記事では、モリアオガエルの分類、生息地、外見、行動、繁殖方法など、さまざまな特徴を詳しく解説しました。また、適切な飼育環境の設定やバランスの良い餌の与え方など、モリアオガエルを飼育する際の重要なポイントも紹介しました。この記事を通して、モリアオガエルの魅力に触れ、彼らの保護や理解を深めていただければ幸いです。

 

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