サムネ画像:https://incubatorwarehouse.com/reptile-incubation-faq
大人のトカゲやヤモリを飼育していると、ある日突然、子供のトカゲやヤモリがケージをウロチョロしている姿を見かるかもしれない。
ケージ内に卵を産んだわけでもないのに、いきなり子供がいるのである。
爬虫類を飼育して間もない人がその状態に遭遇すると、正直驚くかもしれない。
しかし、これは決して驚くべきことではなく、数あるトカゲやヤモリの中で卵を産まずに直接子供を産む種類が存在するのである。
卵生と卵胎生
卵を産む爬虫類と卵を産まずに子供を産む爬虫類が自然界には存在する。
その違いは「卵生」と「卵胎生」と言う名前で分別することができる。
卵生とは
卵生とは「卵を産む爬虫類」のことを指す。
ほとんどの爬虫類が卵生である為、世間一般でイメージされる爬虫類は、この卵生の爬虫類のことだろう。
卵胎生とは
卵胎生とは「子供を直接産む爬虫類」のことを指す。
卵から孵るイメージの強い爬虫類だが、ある特定の種類の爬虫類は直接子供を産むのである。
子供を産む爬虫類は、トカゲ、ヤモリ、ヘビの爬虫類に存在する。
卵胎生の爬虫類
画像:https://www.reptilesmagazine.com/pink-tongued-skink-care-and-breeding/
どの種類の爬虫類がこの世にも珍しい卵胎生なのかについて紹介していく。
アオジタトカゲ
マツカサトカゲ
コモチミカドヤモリ
アカジタミドリヤモリ
ストケスイワトカゲ
オマキトカゲ
アブロニア(アリゲータトカゲ全般)
アルマジロトカゲ
ハリトカゲ
ジャクソンカメレオン
ガータースネーク
ボア系全般
上記種類の爬虫類達は卵ではなく、子供を産む種類である。
ここにリスト化したのは一部なので、突き詰めていくと卵胎生の爬虫類はもっと存在している。
この中で特にアオジタトカゲはペットとしてかなり流通していて、初心者でも飼いやすい爬虫類として有名である。
したがって、アオジタをお迎えした初心者飼育者が、ある日突然アオジタベビーをケージで見かけて驚いてしまうことは決して珍しい出来事ではないだろう。
それにアオジタは、WCの生体が多く流通しているので、野生下で交配済みの子持ちアオジタが市場に出ている可能性はかなり高い。
もし子供を産んでいた場合の対応
画像:https://www.bluetongueskink.org/take-care-newborn-juvenile-skinks/
もしケージ内で子供を発見したら、まずは大人の個体と分離させてあげよう。
大人のトカゲ(ヤモリ、ヘビ)は、人間や哺乳類とは異なり、容赦無く子食いをする。
したがって、生まれてきた子供の命を助けるために、まずは大人のトカゲと違うケージに移してあげるのが賢明である。
その後はそのままベビーを飼育するのが最も良い方法だが、飼育が難しい場合もあるだろう。
その場合は、近くの爬虫類ショップ等に相談しに行って引き取ってもらうなどをした方が良いだろう。
子持ちかどうか見極める方法
上記のような想定外の事態を避けるには、お迎え前に子持ちかどうかを確認してお迎える必要がある。
正直、見極める方法はお腹を見てふっくらしていないか、パンパンになっていないかくらいしか方法はない。
交配してすぐの個体はさすがにお腹はまだ膨らんでいないので、その場合は確認する術はない。
したがって、運要素が強いのは事実である。
どうしても子持ちを避けたい方は、WCではなく、人間の管理の元で繁殖されたCB個体をお迎えするのが賢明な方法でしょう。
>>【爬虫類飼育】WC個体とCB個体って何?どちらがおすすめ?違いについても解説
まとめ
爬虫類の中には、卵ではなく、子供を直接産む種類が存在する。
そして、そのような個体はある日突然ケージ内で子供を産んでしまうリスクがある。
そのような事態を避けるには、
・お迎えの際にお腹が膨らんでいないかを確認する。
・WCではなく、CBをお迎えする。
上記の2点に気を付ければ、想定外の事態は避けることができるであろう。